地球温暖化対策の柱として、もっと本質的には「脱石油依存」の切り札として、太陽光発電が家庭に大量導入されることが期待されていますよね。
では、実際の普及はいうと...。
ちょっとサビシい限り。
発電システムの価格がネックになっているのは間違いなのですが、果たしてそれだけが理由でしょうか?
経産省が太陽光発電の普及に向けて具体的な対策を講じ始めた
8月8日付けの日経5面。
「太陽光発電 インフラ強化 温暖化対策、本格導入に備え 経産省」
この記事では、太陽光が普及するためのインフラ整備等について詳しくふれています。
太陽光発電の現状について、「いまは発電システムの価格が高いことが原因で普及が進んでいない」とバッサリ。
その一方で、「福田康夫首相が6月に発表した地球温暖化の総合対策「福田ビジョン」は、太陽光発電の導入量を2020年に現状の10倍、30年に40倍に引き上げる目標を盛り込んだ」ため、そのギャップを埋めるべく、経産省が具体的な対策を講じたという内容です。
蓄電池の普及と送電線の強化が必要
現在は太陽光発電向けの補助金はありません。
しかし、「経産省は家庭向けの補助制度などを検討して普及を後押しする」として、補助の復活を示唆しています。
こうした施策をふまえて、太陽光発電の普及に向けて政府は、「いまは1戸あたり230万円程度する住宅用発電システムの価格を、3-5年後に半額にする目標」も掲げているそうです。
加えて、「本格的な普及に備えてインフラの整備も必要だ」としています。
太陽光発電は、「雨が降ると出力が大きく低下するなど安定していない」欠点があると同時に、「家庭で電力を使わないときは余剰電力が発生しやすい」が、この「余剰電力が送電線に入って逆流し、電圧が急上昇するリスク」も考慮しなければならないのだそうです。
そこで、この2つの難点をクリアするために必要なインフラ整備として、「余剰電力をためる家庭の蓄電池」の普及策や低コスト化、および、「電力会社の送電線の強化(電圧上昇を抑制する装置)」をあげています。
これらのインフラ整備に関わる費用も含めて、「経産省は20年までに太陽光、風力などの新エネルギーの普及に10兆円を超えるコストがかかる」と試算しています。
やっとフィードインタリフの検討を始めるか?
これらのコストを誰がどう負担するのか。
頭の痛いところですね。
以前の記事で、「太陽光発電等による電力に関しては、「原則買取義務」(フィードインタリフ制度の導入)へ政策をシフトさせる必要がある」と強く主張しました。
これは、太陽光発電の普及率トップの座をドイツに譲ってしまった理由の1つに、ドイツが採用した「フィードインタリフ制度」の導入をわが国でもという思いから述べたものです。
経産省はこの制度の導入に消極的でした。
しかし、記事では、「ドイツでは電力会社が新エネルギーの発電コストを電力料金に上乗せしており、各家庭で毎月500円程度を負担している。日本でも系統安定対策に必要な費用を電力料金に転嫁する案が検討されるのは必至だ」と締めくくっています。
ふたたび、太陽光発電の導入に向けて、「フィードインタリフ制度」の導入を強く訴えたいと思います。
(青字は新聞記事からの引用部分です)
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